「あしやまくら」製造秘話

構想4年 製造2年

こんな、枕が出来たらいいなぁ〜 
作れたらいいなぁ〜と思ったのが2010年  
それから実際に動き始めたのがそれから2年後。

とうとうできました!それも想像以上にいいものが!

私は 誰よりも 肩こり首コリでした。

昔 むかし 今から10年ほど前まで  私はだれよりも、肩こり首コリでした。
子供の頃から枕を使ってなくて、そのまま30歳になっても枕を使っていませんでした。
枕を使うと 首が暑く感じて、それに首にシワができるようにも思って・・・

でも、あるとき、ちょっとくらい 枕したほうが、楽なのかな?
と思い買ってみたのが、羽毛の枕。 掛け布団と同じ量の羽毛をしっかり枕に詰め込んだものでしたので、 ふわふわではなくかなりしっかりしたものでした。
 大丸心斎橋店で首のアーチを測ってもらい、「これオススメですよ」と言われ、 売り場のベッドに寝転んで試してみました。

「う〜ん いいかも〜」と、買ったんです。12600円  でした。
 ただ、この買い方、今思えば、ダメです。
 だって、悪い首の状態を測り、それに合わせた枕は、良くても現状維持しかできません。 

快福枕に出会った!

快福枕に出会うまでは、この枕を使っていました。
「快福枕」とは、私の整体の原点となる、リセット療法回復整体の学院で製造販売している枕です。 全国の回復整体の先生方のお店で買うことができる というもの。

整体のスクールに行き初めてこのかまぼこ型の枕を見ました。
変な形! でも、試してみると、朝がスッキリ起きられるわけです。不思議でした。

とても気に入ったので・・・、超素直な私は 患者さんにどんどん勧めたんです。
「これいいよ めっちゃいいよ」 そしたら、どんどんみなさん回復されたんです。

 枕を使用した人と、使用していない人との回復の差はどんどん広がります。
「この枕すごい!」最初はなぜ良くなるのか分からかなったんですが、 簡単に説明すると
「生理湾曲を整えながら寝ると自律神経が整うから」ということです。

当時、学院で枕の売り上げはTOPになりました。
誰よりも、枕を理解し、自分でも使いました。
そこで「枕の女王」なんて呼び名もいただきました♪

生理湾曲を整える

ヒトが本来持っている、背骨の整理湾曲。 S字曲線とも言いますね。
ヒトの背骨は、首で前湾、胸で後弯 腰で前湾しています。
これが、適度にアーチをキープしているのがいいのですが、
これが深くなったり浅くなったりすることで、体が歪み、痛みやしびれ、違和感がでます。

 元の生理湾曲に戻すことで、この症状はなくなります。
だから この枕で寝ると腰痛や肩こりがなくなります。

 もうひとつ 、生理湾曲が崩れると 神経や血液の流れが滞ります。
 血液は、体の細胞に栄養を運び老廃物を回収し、という代謝に関わる働きがあります。
 神経は、 筋肉も心臓や内臓など体すべてを動かす信号を送っています。

自律神経って?

私たちは意識しなくても、呼吸したり汗をかいたり、ホルモンバランスの調整をしています。 「汗をかかなきゃ!」って思わなくても、暑い時は勝手に汗をかき体温調節しています。
 これが自律神経の働きです。

 自律神経は 交感神経と副交感神経の二つに分かれます。
 起きている間、活動しているときは交感神経が優位に。
ゆったりとリラックスしているときは副交感神経が優位に。
寝ている間は副交感神経が優位になり、成長ホルモンが出て体のメンテナンスをしています。 この自律神経がアンバランスになると、急に汗をかいたり、便秘をしたり、わけもなくイライラしたりするんです。これが自律神経失調症と言われています。
他によく聞くのは、更年期障害・不眠症なども、自律神経が乱れている症状ですね!

快福枕の課題・・・素材

快福枕はとてもいい枕でした。
ところがこの快福枕には課題があったんです。
10個入荷すれば、5個が柔らかく、5個が硬いという、硬さにばらつきが あったんです。
学院にどうしてか?と、問い合わせると、
  『素材がウレタンだからこれくらいの硬さのばらつきはどうしようもない。
   硬さを統一したいなら木製か陶器になる』
と、 言われました。 あ〜どうしようもないのか・・・

木製・陶器製

そっか〜 昔はウレタンがなかったから 普通に木製だった。
調べてみると今でも木製の枕は売られています。
実際に当院に通われている人の中に「木のやつもってる」という人もおられます。
ただ、「固くて痛い!」もちろんタオルは巻くんですが、やはりかなり硬くて痛い!!
それが今、ウレタン素材で作られるようになったんですね。
でも、現代人が使いこなすのは、ちょっと無理ですね・・・

快福枕は洗えないの?

よくあった質問は 「快福枕は洗えないの?」ということ。
 快福枕はウレタン素材でした。
 洗ってもいいけれど、ちゃんと乾かないのです。 カビが生えるかも。
また 乾いたとしても時間がかかるでしょう。
洗える枕が出来たらいいのになぁ。学院は作ってくれないのかな?
と、思っていたのが2010年。

洗える枕が欲しい!

学院で作ってくれないなら  「自分で洗える枕を作りたい」と思いはじめました。
先輩の先生方が、独自に枕の製造を始められました。
長さや高さなどもいろいろと。でも素材はやはりウレタンでした。
 同じウレタンなら何一つ進歩していないし、私が改めて作る必要もない。
そこで私は洗える素材を探し始めることにしました。それが2012年です。

東洋紡の新素材「ブレスエアー」

1ヶ月くらい経った頃、東洋紡の素材を見つけます。
まず見本を取り寄せました。 これは今、敷布団として有名になり、通販でも販売されています。浅田真央ちゃんがCMに出演するエアウェーブと同じものでした。
高反発素材です。
滋賀県の工場まで訪ねていき、いろいろとお話をうかがいました。
敷布団の上に乗せで寝ると気持ちいいのですが、これを枕にしたら、高反発過ぎました。
頭がボヨヨ〜ンと揺れて酔いそうに。
これではせっかくの素材も活かしきれません。

これ無理やな! 枕の素材としては適さない!
他にもいろいろと取り寄せたり、買ってみたりしましたが、しっくりくるものはありませんでした。

テイジンさんのファイバークッション(R)

それから1ヶ月、帝人のファイバークッション(R)という特許素材を見つけます。
敷布団や甲子園のラバーフェンス、新幹線の椅子の背もたれにも使われているそうです。 「これイケるかもぉ〜。」
 なんとなく、直感が働きました!
 とりあえず、実物が見たい。

でも!あの大手のテイジンさんが私と取引してくれるのかしら。
考えていても前に進まないのでとりあえず、 アポイントを取り大阪の本社へ行き担当の方とお話させていただきました。

「枕 作りたいんです!こんな形の」
って、快福枕を見本として手渡しました。

相手は、キョト〜〜〜〜ン! 「
これは枕ですか?」

そこで、一通り首枕の説明。はい 枕です。かまぼこ型には理由があります。
この形の必要性。 現在のウレタン製の枕の欠点などを説明させていただきました。
一通り話し終えると「面白いですね!」と、言っていただき、見積もり、見本の制作のお約束をいただきました。
約1ヶ月後、見積と見本が届きますが、この見本はどうしようもない使い物になりませんでした。 柔らかすぎたんです。
確かに普通に考えたらそうかもしれません。
でも 首枕は首を支えるためにある程度の硬さが必要です。

もっと密度をあげて欲しい旨をつたえました。
「作り直して、連絡します」というメールを最後にここから、担当の方との連絡がつかなくなりました。
何度もメールを送信しました。製造の進捗状況を知りたい。でも、何の連絡もなくなります。
何度も電話をしました。「出張中!」とのこと。伝言を伝えますが、それでも連絡はありません。

困りました!

せっかくいい素材を見つけたので、これで作れると思っただけに
ここで止まってしまうのはとても残念です。諦めきれません。

帝人が音信不通の間に・・・中国生産の枕が・・・

一方で・・・、 実は中国生産の話が進んでいました。
見本の枕を知人に預けたら、1ヶ月くらいで試作品が出来上がってきました。
見事にコピーされていました。 形・硬さ・大きさも申し分ありません。 
 帝人が音信不通のため、とりあえず こちらを優先することにしました。
注文から2ヶ月。
いきなりダンボールがとどき、家の6畳の部屋はダンボールで埋め尽くされました。

困ったのは、匂い!接着剤のような匂いが充満します。
さらに中国製のダンボールにはダニがいるというので、中国から届いた500個の枕を、 日本製のダンボールに入れ替える作業が始まり、その途中で、さらにびっくりすることがありました。
見本は完璧だったのに・・・いざ 商品の数が増えると、なんという「適当」な製品を作るんでしょう!?

これが中国なんですね。

歪んでいたり、凹んでいたり、曲がっていたり、ねじれていたり、と、 使えない商品がゴロゴロと出てきました。 硬さにもばらつきがありました。 見本はバッチリだったのに・・・

そして、臭い。ウレタン特有の匂いがありました。
全部の箱を開け、全部の商品をチェック。
使えない枕を処分し、使える枕は陰干しして匂いを飛ばし・・・
結局3割ほど捨てました 。 

知人に聞くと、中国から空輸する場合、
「コンテナのどこに、どのようにつむか」まで指示しないと、
適当に積み上げてくるからダンボールが敗れて中身も壊れることも多々あるそうです。
再注文するたびに、こんなこと何回もやってられへんし、どうする!?

再アタック!

そこで、もう一度テイジンさんに連絡をとってみることにしました。
 「やっぱりファイバークッション以上の素材はない!」と思ったのです。
 念のため、担当の方へ、もう一度直接メールしてみました。
 でもやっぱり返事はありませんでした。でも これは想定内。

 では、もう一度、振り出しに戻ろう!
 と、窓口から再アタックすることにしました。
 これまでの経緯、担当からの連絡がとぎれたことなど、こちらのことなどなど。
ぜ〜んぶ窓口に伝えました。

すると、テイジンさんから、平謝りの電話がかかったんです。

あしやまくらの製造が進み始める

「大変申し訳ございませんでした」という平謝りの電話が入り、
今度は、 先方から出向いてこられました。もちろん担当は変わっています。

 以前の見積や、こちらの要望などもう一度確認したところ、
「そんな金額でできるわけがない」と、 以前の見積が適当だったこともわかりました。
 いろいろとお話した結果、今度は相手を信頼してよさそうです。

 もちろん言いたいことも言わせていただき、お互い、いいパートナーとして仕事をしようということになりました。

 まず、大急ぎで見本を作ってもらうことになりました。

見本ができた♪

見本の制作に約2ヶ月かかりました。
工場は満タン状態で、その隙間に見本を作ってもらうことになります。
(新幹線の椅子の張替えのラインが入っているそうです・・・)
ちゃんと、できるんでしょうか!

出来上がるまでは、前回のこともあるし、気が抜けません。

そして2ヶ月後、約束通りに見本が3種類送られてきました。
 真っ白で、とても清潔で 綺麗な枕です。
 見積りも納得のいくものです。

ウレタン製よりもはるかに金額が跳ね上がりますが・・・。

耐久性のテスト

さてこれから、この見本を、私自身で毎日テストです。
見本は固さ違いで3種類ありました。
 3種類のうちテストするものは既に決まっていました。

3つの中で一番硬いものです。

これまでウレタンの枕を使っていましたが、 ファイバークッションという新素材での寝心地はどうなんでしょう。
自分で人体実験です!

まず、新素材を手にして感じたことは、「清潔で気持ちいい」と、いうことでした。
特に、臭くない!それだけでも気持ちよく寝られる。
それに超軽量。 
 始めて使った翌朝、めちゃくちゃスッキリ起きられました。
 めっちゃ気持ちいい!首あたりも最高! これはいける!絶対いける。
 あとは、耐久性。
6ヶ月間のテストに入ります。 6ヶ月後が楽しみです。

新素材の枕で6ヶ月のテスト結果

試作品のファイバークッションの枕で寝てみました。
 朝!なんてすっきり起きられるんでしょう!?

 爆睡しました!

 体が軽い!それほど体調は悪い方ではなかったんですがもっと体が軽くなりました。
キャ〜!!
この感動を患者さんにしゃべりたい!
 でもまだまだ話せない。 2012年4月。
 私は一人でニヤニヤしていたんです。

 これはいいものが出来上がる・・・と(^^)

他の準備

半年間のテスト期間中に、他の準備です。
 まず、枕カバーの制作。生地見本から、生地と色を決め、形を決め、サイズを決めました。 次に・・・ 箱。
次に・・・名前。

芦屋商工会に相談しながら、特許のこと、商法登録のことなどいろいろと詳しく教えていただきました。
結果、「ご当地ネームが、いいんだ」ということになりました。
ここは兵庫県の芦屋市です。で、「あしやまくら」と決まった次第です。

準備が整った頃、 半年のテスト期間が終了しました。
結果、ヘタリ 歪みがありません。
何度も洗いましたが、まったく素材に変化もなく、 速乾性もあり耐久性も問題なし。

合格!これなら 行ける!

正式に発注

私が、テイジンさんと取引!?・・・なんかエライ事になってきました。
12月 500個の枕が届くことになります。

 ここで、ちょっとびっくりしたんですよ。

 500個の枕が、ダンボール4個で送られてくることになります!?
1個のダンボールに125個。1個のダンボールってどんな大きさなん?

発送してくる工場へ電話で問い合わせ。
 「すみません、1個の大きさはどれくらいですか?」
「ちょうどシングルベッド位です」と言われました。

ええっ!!デカッ!! シングルベッドのサイズのダンボールが4個届きました。

商品のチ

とうとう、枕が500個届きました。
今度は日本製です。まして帝人が作るものです。

 でも!

 念の為に、全部の箱を開けてチェックしました。

大丈夫でした。

全部 同じ大きさ・形・重さです。
これが日本のモノづくりですね。
当たり前なんですけど・・・ という次第で・・・あしやまくらが完成しました。

 2013年4月あしやまくら発売開始。

 快福枕から徐々に切り替える人が増えてきました。
「快福枕より寝やすい」と、とても好評です。  
完成まで2年かかりましたが、とてもいい勉強をし、おかげでいいものが出来上がりました。
諦めなくてよかったぁ!!

お世話になった人達に、感謝 感謝です。
 この枕で、健康になる人が増えますように・・・
         
                    (有)エスコートコーポレーション  
                 リセット整体 エスコート・芦屋 院長 高岸真智子