丹野智文さん 若年性アルツハイマー型認知症

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丹野智文さん 若年性アルツハイマー型認知症の当事者

睡眠学の勉強会で丹野智文さんのお話を聞く機会がありました。



2013年39歳で若年性アルツハイマー型認知症と診断されます。

その4年ほど前から物覚えが悪いなぁ。
お客様の名前を忘れたり、スタッフの名前を忘れたりと仕事に支障が出たしたので病院へ行かれたそうです。
そこで診断されました

ネッツトヨタ仙台のトップセールスマンだった丹野さんは、家族を養わなければならないので奥さんと一緒に「洗車係でも何でもいいから」と会社に相談に行きました。

すると社長に「長く働ける環境を作るから戻ってきなさい、仕事は何でもある」
と声をかけられ、目が潤んだそうです。 社長さんすごい!

今は会社に所属しながら認知症当事者として講演活動も続けておられます。

病院で告知された次の日、 自分は何も変わっていなかったが、
周りが一気に変わったそうです。

いきなり進行するわけじゃないのに
「外出しないで」
「財布を持たないで」
と、どんどん制限する。

風邪をひいて鼻水を垂らしている人には怒らないのに、
物忘れがあるとどうして怒られるのでしょう。

電気がつけっぱなしだったら消してあげればいい、
水を流しっぱなしだったら止めてあげればいい。

それができない周りの人が多くて、なんでこんなに怒られる病気なのかな?って。

毎日怒られると鬱になってしまう。

当事者は物忘れの自覚はあります。
質問されたときに、反応が少し遅れると家族が先に答えてしまう。

できることを奪わないで! 認知症でも楽しい人生を送りたい。

今、困っていることを助けて欲しいだけです。

丹野さん本当に認知症なの?と疑いたくなるくらい普通にお話されます。

家族に買い与えられたものは使わないんですよ。
すると「せっかく買ったのに」と言われる。

自分で選ぶ楽しみを奪わないでほしい。 自分で選んだものは使う。

もちろん物忘れはあるので工夫はする。
8時に出かけるとすればスマホにアラームとメモを入れる。

全国に講演にも行くときもグーグルマップと乗換案内のアプリがあればいける。

認知症になると免許証を返さないといけないそうです。

そうすると、電車で通勤することになるけど、 降りる駅がわからなくなることがある。

女子高生に、「私の降りる駅はどこですか?」と聞いたら、
「新しいナンパですか?」と言われたそうです(笑)

それからは、ヘルプカードを首からぶら下げるようにして

「私は若年性アルツハイマー型認知症です。〇〇駅→〇〇駅 降りる駅を教えてください」

と言ったら、みんなとっても親切に教えてくれるので困ることはないそうです。

認知症じゃなくても、忘れ物しないようにする工夫や
生活を快適にする工夫が勉強になるお話がいっぱいでした。


ご本も書かれています ご参考まで